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税務調査対策の基本!!書類添付制度

税務

書面添付制度とは

税理士は、法人税や消費税などの確定申告書を税務署に提出しますが、その際に任意で「税理士法33条の2の書面」という書類を一緒に提出することができます。一般的には書面添付制度と呼ばれています。
この書面添付制度は、提出する申告書類が適正なものであると税理士が保証するものです。この書面に、申告書を作成するにあたり税理士が顧問先とどの程度関与があったか、どのような過程で作成されたのか、決算書の数字の根拠や数字に現れないことを記載することにより申告書の内容の正当性を補強することになります。

書面添付制度のメリット

調査が省略される可能性がある!

通常、税務調査は税務署から納税者か顧問税理士に「調査に行きますので日程調整してください」という電話が入って、お互いの都合の良い日を決めて実地調査がスタートします。しかし書面添付していれば、実地調査が行われる前に、税理士に意見聴取の機会が与えられます。この意見聴取で調査官の疑問が晴れれば、実地調査は省略されます。

加算税が課税されない可能性が出てくる

税理士への意見聴取が終わったら、調査官は内容を持ち帰って実地調査に移行するかどうか検討するのですが、その検討している間に自ら修正申告書を提出すれば延滞税(利息)はとられますが、加算税(罰金)は課税されません。
意見聴取の際に、調査官がどこを疑っているかは何となくわかるものです。意見聴取の結果を納税者と話し合い、もしそこで過去の申告の間違い(売上の計上漏れなど)が見つかった場合、「実地調査へ移行する」という通知前に修正申告書を提出すれば延滞税だけで済みます。

税務調査に入られる可能性が減少する

東京税理士会のアンケートによると、相続税について70%調査が省略されたという報告もあります。
仮に税務調査が行われることになったとしても、調査官の疑問点に意見陳述により答えているため調査がスムーズに行われる可能性が高くなります。
私の顧問先であったケースですが、実地調査は普通3日間行われるところ、事前聴取に加え社長がすぐに間違いを認めたため、半日で終わったことがありました。

書面添付制度の現状

下の表は、税目ごとの書面添付された割合です。

この表を見れば分かるように書面添付制度は十分に活用されているとは言えません。なぜかというと単純に税理士が忙しかったり、虚偽記載であると認められた場合、税理士が罰せられるリスクもあるからだと思われます。

まとめ

書面添付制度の活用により実地調査の省略や効率が図られることになり、お客様の負担軽減に繋がります。菅田税理士事務所では、お客様との十分な信頼関係のもと積極的に書面添付制度を活用しております。

——————————————————————————————————————————————– 本記事の内容は掲載日時点の税制、情報などに基づいており、その後の税制改正などにより、取扱いが変わることがありますので、ご注意ください。 ——————————————————————————————————————————————–