零細企業がイノベーションを起こすために!!第2回

4つの経営戦略
先日、中小企業がイノベーションを起こす第一歩として知の深化×知の探索について(第1回参照)書きましたが、今日はその第2弾です。
知の深化×知の探索を続けると、SWOT分析などを通じて(SWOT分析については過去記事「経営に迷ったら基本に返ってSWOT分析」参照)おのずと新たな経営戦略が生まれてくると思います。経営戦略論のパイオニアであるアンゾフは、その経営戦略を大きく4つに分類しました。
①市場浸透戦略
広告宣伝やマーケティングを強化し、既存市場の既存製品・サービスのシェアを拡大する戦略です。
②新市場開拓戦略
新市場に既存製品・サービスを投入する戦略です。例えば新たに製品の輸出販売を開始することなどが該当します。
③新製品開発戦略
既存市場に新製品・サービスを投入する戦略です。商品開発力が重要です。
④多角化戦略
新市場に新製品・サービスを投入する戦略です。例えば小売業が飲食業に挑戦するようなことが該当します。
まずは関連多角化から
②③は既存の市場や製品を利用することから関連多角化と呼ばれます。シナジーを生みやすく比較的リスクは小さいです。④は逆に無関連多角化と呼ばれ、新たな事業の柱が生まれるため、リスクの分散が図れますが、リスクは大きいと言われています。経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)が乏しい中小企業は無関連多角化に挑戦すると資源が分散され、共倒れになるリスクも大きいので、まずは関連多角化から取り組むのがお勧めです。
中小企業新事業進出補助金
事業の多角化に挑戦する中小企業は、今年から始まった中小企業新事業進出補助金が利用できる可能性があります。補助金の上限額は9,000万円(補助率1/2)と金額も大きいですし、建物(新工場の建設など)も対象になりますので、新たな挑戦をする中小企業には大きな助けになると思います。
——————————————————————————————————————————————– 本記事の内容は掲載日時点の税制、情報などに基づいており、その後の税制改正などにより、取扱いが変わることがありますので、ご注意ください。 ——————————————————————————————————————————————–